(posted on Feb 6, 2007)
(updated on Feb 15, 2007)
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クラージュLC70(3)





今回のカレスト座間のような駐車場ベースの仮設コースは、路面グリップがそれほど高くはないため、 フロントタイヤのインリフトは起こりにくく、インリフトを防ぐためのツイックスクリューは あまり意味がないのが実情です。このため、走行中の挙動をみても、タイム的にも、 キット標準のOリング仕様のクルマと意味のある差は 出なかったようです(不完全なタイムアタックしかできていないので断言はできませんが)。ちなみに、聞くところによると タミヤサーキットでもOリング仕様で十分にイケるみたいですね。あそこも、十分グリップはしますが、 「バリ食い」というような路面じゃないですから、そうかも知れません。

事前テストで利用した吉祥寺ユザワヤのような高速でハイグリップなコースでは、ストレートエンドの進入で インリフトが発生するため、ツイックの効果は絶大です。クラージュワンメイクになってMナロータイヤが使えるようになり、 タイヤのグリップレベルが飛躍的にアップしたので、もう手放せません。具体的な締め込み量としては、 Tバーに当たった所から「1/4戻し」という非常に微妙な量です。この部分のすき間は0.5mm程度しかありません。 それが、ホイール部分の動作量としては2〜3mmになります。1/12オンロード(いわゆるトゥエルブ)よりもトレッドが広いこともあり、 ツイックのサジ加減は余計にシビアですが、コレは仕方ありません。'06年版では「1/2戻し」くらいに設定していましたが、 MナローAを履いてユザワヤを走ってみると、ストレートエンドでオーバーステアが少し出てしまったので、 もう少し絞りました。「いっそ、メ一杯締めちゃう」というのもテなんですが。
op.273のボールサスマウントは、Oリング式に比べると、取り付けのガタが増えてしまうのが難点ですが、 ツイックが使えるようになるほか、Tバーの位置が0.5〜1mm程度上がり、ロール軸(Tバーの回転軸)が重心に近づくからなのでしょうか、 車軸を上げ(車高は下げ)たのと同じ効果が得られます。つまり、一段とリヤのグリップ感が増します。 スポンジタイヤF1時代はこの特性を積極的に使いこなそうと考えるほど「グリップに飢えてなかった」ので人気が ありませんでしたが、ゴムタイヤのF103LMがタミヤ世界戦のカテゴリーに採用されてから見直された経緯があります。 使えるなら使ったほうがいいアイテムです。

左写真は、シャシーの擦れ具合を示したものです。カーペット路面でもない限り、このくらい傷が入るのは仕方ないと 割り切りましょう。3mmも厚みがあるので、ノーズ部分やTバー周辺が1/4くらい削れて薄くなっても大丈夫!
モーターはこれで3レース目の使い古し540Jでした。パワー的に特に不満はありませんでしたが、 ブラシの接触幅がブラシ幅の半分くらいになるまで減ってきたので、もういい加減に練習用に回そうかな・・・。
ギヤは04モジュールを選択。別に、効率とか追求して・・・というわけじゃなく、単に06モジュールだとウルさいから、 なんですが。

インドアコースだとゴミや小石が少ないので気になりませんが、アウトドアのコースだと、 結構、石噛みなどが起こり、04モジュールだとギヤを一発でダメにしてしまいますから、そういう場合は06モジュールのほうが 経済的でいいですよね。壊れたみたいにけたたましい音が出るのさえ我慢できれば(笑)
今回は、新しいトライとして、リヤシャフトに調整用シムを0.3mm×5枚ずつ片側に入れ、 リヤトレッドを左右計3mm程度拡大してみました。 フロント側は、調整余地を残すため、従来どおり六角ハブにホイールスペーサーを入れるスタイルですが、 リヤは、メいっぱいグリップ欲しいということで「+2mm」をデフォルトにしちゃおう、というわけです。 イザとなったら「、ホイールにさらに2mm追加できますし、普段はホイールスペーサーを忘れて良くなりますからね。

ちなみに、今回はウエットレースになった関係でフロントの踏ん張りを求めるところまで至らず、予選・決勝通して 前後とも「ホイールスペーサーなし」のままでした。


もちろん逆サイドも同量の拡大をしています。

「3mmもズレると、シャフトへのイモネジの締め込みはどーなってんの?」なんてヤボなことは言わないでくださいネ。 つべこべ言わずに、ヤリたきゃあヤレばいいのっ!(笑) Dカットなんてカンケーないじゃん、無視無視!ということです。 イモネジの傷でシャフトが抜けなくなることなんて、実際にはよほど「ガリガリ」にしない限りは起こりませんし、 気になるなら、イモネジが当たる部分に自分で少しヤスリを当ててやれば済むことですから。ただし、イモネジの緩みは マメにチェックしたほうがいいでしょうね。コレはDカットがあってもなくても同じですけど。
ギヤボックスのシャフト高調整カムは、メいっぱい「上げ」の+2mmです。さらに、キット付属のスペーサーでギヤボックスの取り付け高 自体も底上げしたままです。ボールコネクトのTバー含め、すべてにおいて「メいっぱい重心を落とす」方向に振ってリヤグリップを 最大限確保するようにしています。だからメインシャシーの擦れが気になるくらい車高が下がっているんですが・・・。

F103GTでは、フロントグリップはいくらでも上げようがあるので、とにかく「リヤグリップ」を最大に得るために最大限の注意を払う ことが、コーナリング限界やラップタイムの改善に結びつく最大のポイントでしょう。

そうそう、書き忘れてましたが、フロントアップライトとサスアームの間に挟むスペーサーは、Mナロータイヤに合わせて アップライトの「上側」に移動しておかないと、車高が下がり過ぎて擦れちゃいますからね! 気を付けましょう
最初に塗るボディはいつもそうですが、クラッシュでどこから割れてくるのか見当が付かないので、 ノーズ周辺は念入りに補強しておきました。それでも、気温が10度以下と低かったこともあって、 案の定、レース中のクラッシュでかなり割れちゃいましたけど・・・。
一番痛かったのは、やはりバンパーが直接当たるこの部分ですね。予選2ヒート目で、 狙い過ぎてモロにフェンスに激突したときがあって、その時にバンパーがボディを突き抜けてパックリ裂けちゃいました(苦笑)。 この部分はもっと厳重に補強しといたほうがいいようですね。

写真ではアルミメッシュテープに隠れて見えませんが、ノーズ先端(リップ)部分はシューグーをあらかじめ塗って補強してあります。 クラッシュ時のダメージが全然違ってきますから。
それと、前にも書いたことがありますが、アルミメッシュテープはホームセンターで大きな巻きのモノを買ったほうが、 結果的には断然お得です。RCショップで売られているものは、入手がラクなのはいいんですが、コスト的には大変なムダ。 5枚以上ボディを作れば十分お釣りが来るはずですし、他にも使い道がいろいろある便利なモノですから、ホームセンターでの入手を お奨めしておきます。
今回はウエットレース対応として30gのバラストをリヤエンドに追加して予選2ヒート目と決勝を走りました。 リヤオーバーハングに積むと、テコの原理で、少ない「質量」で大きなモーメントを得られます。ウエットや滑る路面の場合、 特に加速時にリヤのトラクションとアンダーステアが欲しいので、リヤグリップを補強する狙いでこのような積み方にしてみました。 先述のとおり、タイヤに問題はありましたが、それなりに走れたのはウエイトを積んだ効果だったと思います。

ちなみに、このテは、リヤグリップが不安定になりがちな超高速コースでも効くとか効かないとか。
ディフューザー部分は、単に手で折り曲げただけです。板厚が十分あるので、バラストを載せても 垂れてきたりすることはありませんでした。
今回は以上です。DDシャシーは構造が単純なので、あんまりガタガタ言うポイントはないですよね。

何だかんだ言っても「タイヤ」が最も重要なのは、ツーリングカーと同じことです。それにしたって、 作例のとおり、前後ともMナローA+ソフトインナーないしsp.1023付属スポンジ、あるいはナローのファイバーモールドAに op.113スポンジ(ナロー用の一番ソフトなやつ)を履けば、タイヤグリップ的にはほとんどの路面で コンペティティブに走れるはずです(動作温度の違うコンパウンドを前後で使い分けるのは、タイヤの振る舞いが複雑になるので お奨めしません。変えるのはインナーだけにしましょう)。カーペットの場合はナローのM2グリップとか、社外品がOKならシミズD32とかも 試してみないといけませんが・・・。ま、そのへんは「自由研究課題」ということで。ではこの続きはまたの機会に!

(おわり)




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