あーすんまそん大事な点が(謝)
[2004/03/15 (Mon) 23:30:26]
[投稿者: ふぇら〜り伊藤]
- 大事なTipsを忘れていました。
安定化電源の出力電圧と組み付けたバッテリーの端子電圧の電位差に注意する、という点です。 接続前にちゃんとテスターで測れば大丈夫です。 バッテリーパックは、定格7.2Vと言いますが、端子電圧は銘柄やセルの状態によって 満充電時には8.0〜8.6Vくらいになっています。 これは鉛蓄電池でも同じで、満充電時の電圧を測れば、13〜14Vくらいありませんでしたっけ?
「充電」という現象をよく考えて欲しいのですが、この現象はあくまで 「バッテリーの電圧が外部(今回は安定化電源)の電圧より低いとき」 だけに起こります。 バッテリーの起電圧のほうが高ければ、充電ではなく、放電が起こりますよね?
さらに言うと、 意味のある充電現象が起きるためには、内部抵抗で電圧が食われる関係で 0.5〜1V程度の電位差が必要になります。電圧差が0では充電は起こりません(当たり前)。
#だから、普通の充電器でカラのパックバッテリーを充電開始すると #電圧モニターが8〜9Vくらいにすぐハネ上がり、ピークで10〜11Vくらいを示すでしょ?
したがって、バッテリーを過充電させないためには、 安定化電源の出力電圧を、接続前の(満充電レベルの)バッテリー電圧より、 ちょっと(0.2〜0.5Vくらい)低い水準に設定してやればいいのです。 そうすると、適度に放電した状態で自律的にバッテリー電圧が安定し、以後は 安定化の電圧が下がればバッテリーがそれを補い、 バッテリーの電圧が下がれば安定化から電気が補われ、という関係が持続します。 こういう平衡状態になれば、あとはキャパシタと同じことです(メモリー効果は別)。 やってみれば、そんなに難しい話ではありませんよ。
具体的な安定化電源の設定電圧は14Vくらいですが、 これはその時に合わせて調整してやる必要があります。 とはいえ、実際に実践した感じからすると、0.5V程度のアローアンスは全く問題ありません。
思い起こせば、80年代前半の頃には 7.2Vバッテリーパックでタムテックや1/20カー用の6V小型パックバッテリーを充電、 といった技が当たり前のように使われていた時代がありました。 それが安定化電源と7.2Vパックになっただけの話で、考え方は同じです。 今回は「充電」が主目的ではありませんが、電圧のドロップしたほうをもう一方が補う、 という意味で、結果的にやってることは同じです。
というわけで、電圧のバランスさえ気をつけていれば、特に問題なく使えます。 私はツインメッセのタミヤ世界戦で実際にモーターダイノの電源用として ストレートSAI-150電源と2400SP×2本直列を組み合わせて実践済みです。 そもそも、この「安定化にバッテリーつなげてダイノの電源とする技」は 当時TRFの三浦氏が2001年のタミヤ世界戦でバラセルでやっていたのを見て 「パックバッテリー版」としてパクらせていただいたもので、 私のオリジナルではありません。 余談ですが、SAI-150は簡単に電圧調整できるのでこういう用途には好都合ですね。 大きなシールドバッテリーを持ち運べない屋外で瞬間100〜150Aを要するダイノを使うには なかなか良い方法です。
ただ、上記のような基本的な「電池の知識」がないまま、電圧に無頓着でむやみにつなげると 電気というのは見えないものですから、あっという間に バッテリー過充電〜破裂とか、過放電という、よっちさんご心配の状況はあり得ますから、 取り扱いは慎重に、そして自己責任でお願いします。
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