RCTシャシー研究室・M分会
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Re: サスセッティング [2004/12/06 (Mon) 23:39:53]
[投稿者: ふぇら〜り伊藤]

この問題提起があってから私も再度考えてみたのですが、
行き着いたのは、
「我々が持っている実写のセッティング理論のレベルが低すぎるんじゃないの?」
という点でした。
先にも書きましたが、私が持っている実車レーシングカーの常識は
「縮みが速く、伸びが遅い」というものです。車高を低く抑えながら縁石などからの入力を
吸収するにはコレがいいと。

しかし、このセッティングではどうしてもフワフワした動きになってしまいます。
また、結果として、ロールを助長する動きになってしまいます。

ひるがえって、80年代から90年代にかけて、グランドエフェクトカーの考え方が
F1から幅広いカテゴリーに普及するようになりました。
シャシー下面の空気の流れを積極的に利用してダウンフォースを稼ごうというものです。
また、時期を同じくしてタイヤ構造がバイアスからラジアル構造に転換しました。
いずれの流れも、ライドハイトの変化やサスペンションのジオメトリ変化
さらに言えばサスの動きそのものをかなり制限する方向性を要求するものです。

つまり、私が言いたいのは、「縮みが速いダンパー」というのは
70年代までのバイアスタイヤとウイングなしでロールしまくりの時代の
F1(やその流れを汲む一連のクルマ)の知識であって、
ウイングカー以降の最新のレーシングカー理論では実は全然話が違ってて
むしろRCツーリングカーみたいに「伸びのほうが速い」ってことはないんだろうか?
ということです。考えてみてください、
「ノンロールサス」を導入したティレルやフェラーリF189、あるいは
アクティブサスを導入したロータス99TやウィリアムズFW14の例を。
「まったくロールしないクルマ」というのを実現するには、どう考えたって
縮み側が速いと成立しないでしょう? 実は最新のF1では「伸びが速いのが当たり前」
なんじゃないかと思うわけです。
そういうことを興味もって取材するジャーナリストがいないから話題にならないだけ
ではないかと思うわけです。エンジンとかは派手で話題になりやすいけど、ダンパーなんてね。

誰か裏づけを取れる知人がいればいいんですが、現状、Fポンとか
F1にかかわってる人は直接面識はないので・・・。