条件によります
[2005/06/25 (Sat) 22:54:07]
[投稿者: ふぇら〜り伊藤]
- そのお話が、どこのサーキット(または仮説コース)でどんな硬度のタイヤと路面温度を
前提にしたものか、教えていただくことはできませんか? こういう話は、特定のコース、特定の条件だけで有効な場合があるので、 スレ元の情報だけでは的確なコメントはできないと思いますよ。
一般論としては、「インナーメッシュ入りタイヤ」に限って言えば、 タイヤの接地面積を減らして、面圧を稼ぎたければハードを、 逆に、設置面積を増やして面圧を減らしたければソフトを使います。 実物のクルマやバイク、自転車のタイヤ空気圧の調整と同じです。
なおメッシュなしタイヤの場合はこれとは逆になることが一般的ですので注意してください。
面圧が高くなると、荷重移動の影響に敏感になります。 わずかな荷重移動でも面圧が高まるので、一定の範囲内ではグリップが上がりますが 限界を超えやすいので、超えてしまうとグリップダウンします。 ダンパーの設定にピンポイントのセッティングが要求されます。 上に外しても、下に外してもグリップは低下します。 また、面圧が高まるということは、温度上昇の面ではツラくなることが多いと思います。
ソフトなインナーはこの逆です。 面圧が低くなり、接地面積が広ければ、タイヤ温度は上がりにくくなるでしょう。 ただしこれは両刃の剣で、使用温度が適切なタイヤならいいですが、 適温より低い温度の路面でソフトインナーのタイヤを使うと、いつまでたっても タイヤが温まらず、かえってグリップが上がらないケースも出てきます。
要するに、特定の路面温度、特定のコンパウンドのタイヤを使うとして そのコンパウンドの適温が路面温度に対して高いか、低いかによって インナーを決定する必要があるわけです。
また同時に、インナーの硬度は、ステアリングレスポンスにも非常に大きく影響する ファクターです。 一般には、硬いほうが、面圧が上がるのでダイレクトなレスポンスになります。 ただ、硬くなり過ぎるとハネてグリップダウンしますのでダメです。
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結局のところ、タイヤ温度に配慮すれば柔らかいインナー、というのは正しいとしても、 「ハンドリングに悪影響のない範囲内で」という制約を常に意識しなくてはなりません。
1)柔らかめのコンパウンドでグリップを稼ぎ、柔らかいインナーで温度を下げるのか、 2)硬めのコンパウンドでライフと耐熱性を稼ぎ、硬めのインナーで温度を高めに取るのか
これは各自の置かれた条件に照らし合わせて、 日々、あるいは少なくとも朝昼晩くらいのきめ細かさで柔軟に対応すべき問題です。 これを、「夏は柔らかいインナー」と単純に鵜呑みにすると、 「大外し」することになりかねません。 タイヤの性質をより良く理解し、適切な判断ができるようになりましょう〜!
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