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RCメカ及びパワーソースはご覧のとおり非常にタイトかつ重心部に集約されています。ベルト駆動だと、フロント側駆動ベルトを若干RCメカ側にオフセットできるので、Evo系よりバッテリーをセンターに寄せやすい利点があります。その分、ロールモーメントと左右の重量バランスを改善できる余地があるわけです。また、ベルト自体もアルミシャフトより細いのでシャシー中央部の無駄な空間を減らせます。シャシー設計のカツカツ度が上がってくると、こうした1mm2mmのスキ間も無駄にはできません。 RCメカの線がゴチャついてますが、これは試験的にEagleTree社のデータロガーを搭載したため。バッテリーホルダーなど余計な装備がなく、ターンバックルやビスのフルチタン化の恩恵もあって、3mm厚シャシーでもボディ込み1430g程度と軽い仕上がりなので、ロガーを積んでも余裕で1505gに収まります。 |
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シャシー厚が3mmということで低重心化対策のフライス加工が施されたモーターマウント部。メカ積みすると見えにくいので、昨年のタミヤフェアで撮影した展示モデルの写真でお見せします。モーターというのは150g前後の重さがありますから、取り付け位置が1.0〜1.5mm下がると重心高さにも結構な影響があるはずです。 | |
リヤバルクヘッド全景。バルクヘッドが上下分割タイプでないため、サブシャシーだけでなく、ダンパーマウントやアッパーデッキ、メインシャシーとの締結部まで完全にバラさないとデフが取り出せません。まぁ効きの調整はジョイントカップから六角レンチ突っ込んで調整できるのでめったにバラす必要はないはずなんですが、デフに関してはまさにトホホなメンテナンス性なので、なるべく手をつけないで済ませたいところです。 | |
この写真にチラッと写ってますが、オリジナルの415シャシーはバラセル専用、とはいってもちゃんとパックバッテリーだって載っかります。キモはコードを取り出す側のグラステープを半分に割くこと。コードを避けるようにテープを取り回してやればいいだけです。これっぽっちのことでパックバッテリーもOKなんですから、わざわざパックバッテリー専用メインシャシー板とかバッテリーホルダーなんて買わなくても大丈夫! | |
人が一生懸命設計したモノにケチつけるのは趣味悪いと思うのですが、他の部分が素晴らしいだけに、415のこのアッパーデッキの処理だけにはどうにも納得いきません。なんでTRF414やTA04みたいにバルクに突っ張るように装着しないのかと。それに、どっちみち完バラ強いる構造なら、アッパーデッキとサブシャシーに分ける意味ないんじゃない? と。一体化したほうがメリット多いハズなんですけど。サブシャシーの高さをアッパーデッキと同じに上げても、リヤのアッパーアームは取り回しを上下逆さにすれば済むでしょう? どうもアッパーデッキやサブシャシーについて、「上からかぶせるモノ」という固定観念で設計してる感じが強いんですよね。結果、ピッチング方向の強度で随分損してます。この構造だと、アッパーデッキにかかるピッチング方向の応力はビスの強度だけで受け止めてるわけです。だからやたらとビス本数が増えてしまう。ちょっと考えたらビス2本で済むのに。 | |
415でいいなぁと思う部分のひとつがこのボールデフ。 ヨーロッパ風の工業デザインを彷彿とさせる、防塵性を考慮したすっきりデザインのデフはタミヤ始まって以来のクールさではないでしょうか・・・って思ってたら、実はこのデフプーリー、「まんまMY-02からの流用」なんだそうです(テックからパーツ供給)。ユーザー泣かせの「組立式」プーリーなんてタミヤらしくないとは思ってたんですが、どうりで・・・。 「リブなしデフハウジング」というのも初期のF103シャシーのゴリゴリデフの悪夢を彷彿とさせます(笑)。でも気に入ってますよ、コレ。作動も非常に良好ですしね。他の車種にも展開して欲しいなぁ。あ、ベルト車の新車がないってか?いやそこを何とか、TA05とか・・・(笑)。←預言的中! |
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仕上がりが十分に軽いので、シャシー底面は低重心化の促進も狙って鉄ビスのままです。ただ、結局メンテしだすと六角穴がナメちゃうのでチタンビスに順次置き換えましたけど。ちょっとトホホ。もう少し六角穴を深く作れば耐久性上がるのに。なぜこんなにナメるビス作るか、ねじメーカー!?(後日談:本来ならトルクをかけやすい2.5mmレンチを選択してはみたものの、路面との擦れを考慮してネジ穴に段差を設けると、穴が深く掘れないので仕方なくこうなってしまったとのこと。タミヤの電動モデルとして六角皿ビスを本格採用した初のキット(のはず)なので、発売後に不具合に気付いた、というのが本音のようです。以後に企画されたキットではシャシー底面の皿ビスにも2.0mmレンチが多用される方向に段階的に改められています) | |
リヤ側の偏芯(エキセントリック)カム。ベルトは1コマ緩めの位置がベストです。アラミドベルトは基本的にほとんど伸びませんから、走行によるベルトテンションの経年変化を考慮する必要はありません。 | |
スタビの組み付け方なんですが、これは別に筆者が始めて、というわけじゃなくて既に大勢の方が実践されてるはずなんですけど、写真のようにわざと斜めに傾けて締め付けています。これで何も余計な加工なしにスタビホルダーのガタが取れます。スタビは線径が異なるといちいちガタ取りが面倒なので良いアイデアです。 リヤ後ろ側のサスマウントは、ホイールベースや重心がEvo3/4と異なるので、バネやスタビの設定も含めて従来の経験則が使えない部分があり、まったくゼロからいろいろ試したのですが、結局Cが落ち着きいいみたいです。リヤアップライトが2度ですから、都合3度のトーインとなってます。2.5度ではちょっと扱いずらい感じです。 |
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Evo3スリカーンリミテッド(03年5月発売)から採用された、ボディマウントがワイドスパン化されたリヤダンパーステー(形状はEvo3/4とは異なります)。ボディマウントの幅が広がればボディのバタつきは大幅に減りますから、空力やダウンフォースがますます重要になっている昨今、これは有効な改良だと思います。マウント穴位置の関係で従来のボディがそのまま載らないのはちょっと困るんですが、そんなこと言ってたら改良が進みませんものね。 | |
そのボディなんですが、415の発売に合わせてJMRCA/IFMAR規格に合致したオープンレース向けボディ(タミヤGP使用不可)として発売された「スバルレガシィB4レーシング(Item 53727、2600円)」を試してみました。空力重視でのっぺりした造形のため、フロント裏側にシューグーではなくてアルミメッシュテープ張ってクラッシュ対策の補強加工(すんません毎度ボディ使い捨てできるほどリッチじゃないんで<笑>)を軽量に仕上げやすいです。結果「タミヤGP用軽量ボディにシューグー」というのと大して仕上がり重量は変わらなかったはず。ボディ厚みは高速走行の風圧でたわまないように、「軽量ボディ」より厚めのしっかりした作りなんですが。 なお415に搭載する場合は、ホイールアーチやボディマウント位置のケガキ線やポンチ穴がそのまま使えますから便利です。 | |
ただですね、この造形に関しては・・・見た瞬間、思わず笑っちゃいました。 ライトとグリルのステッカー変更したら、思い切りダッジ・ストラトス(正しくはストレイタス)じゃん、と。エアダム効果を狙って実車にはないフロントフェンダー上面の反り返しを設ける手法は他社製ストラトスボディといっしょ。テールエンドのダックテールも「あり得ない露骨さ」です(苦笑)。おまけにこれまた巨大なウイング。しかも最新トレンドを反映した段付きタイプ。 やるじゃん。 発表されたときは、何でレガシィB4?と思ったのですが、まぁ名前なんてどーでもいいんですよね実際は。「実在する4ドアセダンのスケールボディ」という規定をクリアするためだけですものねきっと。ならライセンス料(名前代)は安いほうがいいと。4ドアセダンでスポーティー、というと、ハナから選択の余地は限られてますよね。で適当なのがレガシィだったと。ステッカーがなかったら全然レガシィに見えない、という意味で「タミヤもやればできるじゃん!<爆>」と改めて思った次第です。ここまで来たかタミヤ。でも地方のユーザーには「競争力ある製品の入手が一段と容易になる」という意味で、いい話です。 いまどきのオープンレースでの「作法」に従ってウイングはアルミスペーサーで規定いっぱいまで上げています。 |
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ともあれ、量販店での実売価格1980円!と安くてコンペティティブなボディが「全国どこでも手に入るタミヤ」から出ることの意義は大きいです。モデラーズギャラリーなどの催事で特売されるボディが最近は1000円じゃなくてウイング付き・デカールなしで1500円になってきてますから、タミヤボディをバカバカ消費するヘビーユーザーにとってもお買い得感高いですしね。どうせならタミグラでもOKにして欲しいな。 さて、駆け足でみてきましたが、いかがでしたか? 間もなくEvo4足や415用opt満載の「415MS」が出てきますからこのマシンも「型落ち」になってしまいますが、走りに関しては414/TA04足のまんまでも一級品です。ダンパーとリヤトーインさえ調整すれば、どんな路面でも良く走りますからセッティング出しは簡単です。 オーナーの皆さん、ぜひこれからも一緒に愛用していきましょう!ベルト車の火を絶やすな〜!! |