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2002年に催事限定商品として復刻されたボディセットです 催事限定なので、初版の金型改修前のテストショットの位置づけで、Item No.や製造国表記だけでなく、別売のステッカーもすべて初版のとおり、つまりJPSのロゴが付いてる!(作例ではJPSロゴはプラボディ用に回し、写真のポリカボディには貼っておらず、リヤウイングだけ)。初版発売の1980年当時、既に欧州でタバコロゴの露出規制が始まっていたので(そのつい2年前に出してたリジェJS9には思いっきり「GITANIES」のロゴが入ってたのに。)、キット箱絵はJPSロゴのない仕様で描かれています。2010年のF104W版(Item84122)はボディ金型が新造され、ステッカーも別仕様です。初版ステッカーはこの再販ボディで手に入れるしかありません。 |
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初版キットのボディは、先に発売された「リジェJS9/フェラーリ312T3」に続き、プラ製とポリカ製の2枚セットになっていました。 もともとのキット同梱ポリカボディには、「練習用ボディ」というシールが貼られ、名目上は「保護用のブリスターパック」でした。この時代、タミヤ社内ではリアルさに欠けるポリカボディはなかなか承認が下りず、「言い訳」が必要だったのでしょう。もともとブリスターパックの素材はポリカですが、走行に耐える厚みで製作されたのはタミヤ第2世代F1キットが初です。まさにF1チーム並みの発想力とルール解釈で、俊作社長(当時)を説き伏せてクリアボディ同梱を実現したわけです(笑)。ありがたやありがたや滝博士。ちなみにスペアパーツのボディセットにはクリアボディは付属しないので、当時は組立キット買わないと手に入らない「お宝」でした。少なからずキット販売に寄与したかも。 |
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なお、タミヤキットでポリカボディが標準になったのは、ロータス79の次に発売された「カンナムローラ」(Item58021)が最初です。 ポリカボディのステッカーはプラボディとは別物です。ポリカボディはプラボディの「カバー」なので、ひと回りサイズが大きいのです。このためポリカボディはF103との組み合わせでサブC-6セルストレートパックや標準サイズのカー用リポを搭載できます。催事用の再販版は、初版の製品仕様そのままで再生産されたので、ステッカーもプラ用とポリカ用2枚1組が付属していました。 残念なのは、一連の再販プラボディすべて、「金物」が再現されなかったことです。つまりウイングステーですね。コスト考えたら仕方ない。型紙が付いていて、アルミ板から起こしてね、というフォローはされていたんですが、難易度高いのでやる人がどれだけいたのか・・・。 |
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タイレルだけは、キットとして復刻されたので新しい図面でステーも作られたのですが、他のF1ボディは結局、当時モノを拾ってくるか、型紙から起こさないとダメで、さすがにアルミ板を上手く切って折り曲げる手間も時間もなかったので、リジェのウイングステーに関しては2010年頃に現物から自分で図面起こしてレプリカを加工業者に作ってもらい、頒布ページでもご案内してました。 ロータスに関しては、自分はもともと、作りかけの初版スペアボディがあったので、ソレでプラボディ用のリヤウイングは用意しました。作例はガチな走行用で、オリジナルのアルミステーは壊したくないので、ナイロン製で丈夫なロータス107B(F103)用リアウイングでごまかしています。 |
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この頃のキットでポリカボディを公式にリリースできなかったのは、当時まだ、タミヤが会社として(というか社長的に)「ポリカボディなんて模型じゃねぇ!」という考えが強かったからでしょう。あえてその辺を取材したことはないんですが、当時なら誰だって察せるレベルの話です。もともとRCキットの企画自体、「プラモ金型の資金回収」から生まれたプロジェクトなんですから、絶対にプラモにできないRC専用ボディ、しかも「精緻なスケールモデル」を金科玉条とする会社が、自身を全否定するような「ディテールがボヤけ切ってるボディ」を作りたいと言っても、そんな企画が通る訳ないですよね。 初版が発売された1980年頃のポリカ素材は、今よりかなり硬くて厚みがあっただけでなく、スライド金型も使えなず、かなりダルい造形しかできませんでしたから。・・・と言いながら、既に前年の1980年には、日の出からポリカボディのロータス79が出てたんですよね。しかも1/12と小ぶりで軽量、そこそこ走りました。タミヤのロータス79は、取材までは良かったけどその後ロニーが亡くなってファンだった俊作社長の娘さまも大いに悲しむアクシデントがあったり、翌80年シーズン後半はリジェが失速してウィリアムズFW07が圧倒的に強くなって完全に発売タイミングを逃してしまいました。プラモ企画は結局お蔵入り(その後20年くらい経って出ましたが)。キットの発売がアナウンスされた時は「なんでウィリアムズより古いクルマが後から発売??」と訳が分からなかったですが、今なら何となく察せます。ロニーの死はそれだけ社内的にもショックな事件だったのでしょう。 |
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開発陣としては、「重くてすぐ割れ、塗装が難しいプラボディ」をどうにかしないと、レースユーザーにも初心者にも見放されることが目に見えており、是が非でもポリカボディの製造実績を作りたかったはずです。「ボディじゃないです、ブリスターパックです!」という苦肉の言い訳でもって無理やり実現させたのは、滝博士の執念みたいなものだったろうと推察します。いつかご本人に話を聞いてみたいです。 1/8エンジンカーの練習用として滝博士が個人的に製作して社内で遊んでいた電動RCカーが、俊作社長(当時)の目に留まり、1/12プラモのRC化を前提に商品化Goになり、結果、バカ売れして順調にラインアップを拡充していくなかで、3作目のタイレル以降はボディがRC専用設計になり、「次はポリカボディを」というのはとても自然な野望だったと思います。当時のユーザーとしては、歯ぎしりして登場を待ち望んでいた、遅すぎるよ、というくらいなタイミングでしたが。 |
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この作例は走行用と書きましたが、メインシャシーはFRPですし、適当なパーツで組んでおり、タイム出しにいくようなモノではありません。そういうのは別途、フルカーボン仕様のクルマがあるので。タイヤも、「飾り用」としてF103用ゴムタイヤを装着しています。中古ですが。摩耗によるサイズ変化が少ないのがいいですよねゴムタイヤ。展示用にするなら、フロントバンパーがダサいので、ボディマウント回りだけ残した展示用フロントバンパーを別途用意しましょう フロントタイヤがサイドポンツーンに干渉しない位置に合わせてマウント穴を開けると、ご覧のとおりタイヤ舵角は問題なく確保できる代わりに、フロントサスアーム位置がおかしくなるので、思い切ってアッパーアームはカット。でもって、ロータス79のロッキングアーム式フロントサスっぽく見えるように、アッパーアームを1本だけ、ボディ手前まで残してあります。フロントサスアームの強度はほぼロワアームが担っているので、走行に支障はありません。F104W版ではホイールベースが20mm伸びてボディも作り直されているので、タイヤ配置に余裕があり、サスアームやサイドポンツーンの干渉はありません。 |
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ポリカボディはプラボディより一回り大きいので、他のモデルもそうですが、上のシャシー裏側写真のとおり、サブC・6セル用のバッテリーホルダーを付けても干渉しません。つまり6セルバッテリーや同サイズのリポが問題なく載る、ということです(実際の走行ではグラステープ止めにして軽量化をお勧めしますが)。 なんか、久しぶりに新しいキット紹介ページを書きましたが、書き出すといろんな思いがあふれ出てきて、全然書くスペースが足りないですね(笑)。ていうか、写真少ない!もっといっぱい撮ったはずなんですが、どこへ行っちゃったやら。F104W版も発掘して掲載しないと。まだまだ仕事しないといけない歳なんで、いつ手が付けられるようになるか分かりませんが。どうぞお楽しみに! |