(posted on July 25, 2009)
タミヤRC製品・即買いカタログ
<モバイル版> <PC版>
powered by Amazon

F104 PRO・RCTチューン(3)





F104では、写真のパーツを前後入れ替えることで、アッパーアームの取り付け間隔を変更して フロントキャンバーを0度と−1度に設定できるようになっています。フロントサスアームの剛性が高過ぎて タイヤが片減りしてしまったF103の反省から改良されたポイントです。

キット標準では、キャンバー0度の「1」が指定されているのですが、以上の経緯を踏まえて今回の作例では、 あえて「2」を選び、フロントに1度のネガティブキャンバーを付けてみました。結果としてタイヤはキレイに 水平に摩耗したんですが、ステアリングの初期反応としてはダルくなってしまったような気がします(気のせいかも)。

後日、次のレースに向けてキャンバーを0度に立ててみたんですが、やはりアウト側のタイヤに片減りが発生。 レスポンス的にも、特に目立ったメリットは感じられなかったので、この選択はビミョ〜です。まぁコース特性に応じて、 選べばいいと思います。でもどちらかと言うと、キャンバー1度でちゃんと曲がるクルマを仕上げる方向で 取り組んだほうがいいような気が・・・。

フロントアップライトの組み方は、とりあえず取り説通りにしてみましたが、予選では、上下のスペーサーを組み替えて フロントをさらに2mm下げた状態も試してみました。あんまり変わり映えしなかったので決勝では元に戻しました。
なお、スペーサーを全部アップライトの下に回してしまうと、キングピンがホイールと干渉します。 一番薄い1mmのスペーサーだけは上側に残しておかないと不具合が出ますのでその点は覚えておきましょう。どうしても メいっぱいフロントを下げたい場合は、フロントスプリングをOリングに換えるとかいった抜本的な対策が必要です。

アップライトのリンケージピロボール位置は、昔からアッカーマン設定よりも舵角増強を優先する筆者の好みで、 内側にセットしています。本当はこの設定だとアッカーマンに問題がありそうなんですが、それについては今回のレース後に 改めて再検討し、既に対策済みです。その話はまた後で・・・。

使用バネは、キット標準の金バネです。F103より若干重いF104ですが、バネを黒に換えるほどではありません。 黒にしてしまうと、初期反応がなくなってしまいます。
サスアームに妙なビスとワッシャーをネジ込む指示があります。「ナゼ?」と思った方に示したいのがこの2枚の写真です。

F103GTのリンクサスでも同じ話があったのですが、コレを切ってしまうとアップライトが内側に巻き込んでしまってアウトですし、 何も余計なことしてなくても、サスアームがたわむくらい激しい 衝撃でバンプすると、稀にアップライトがストッパーを飛び越して巻き込んでロックしてしまうんですよね。 だからF104では、わざわざキット指定でビスとワッシャーを追加して アップライトの巻き込み防止に留意しているわけです。指定では丸ビスですが、ネジ頭が水平なキャップスクリューに変更すれば 更にトラブル防止効果は確実になると思います。ストッパーは重要です。侮るなかれ。特に、車高を下げたときが要注意です。
作例は、とりあえずキット指定通りの組み方でリンケージしています。しかしこのリンケージ取り回しは、 アップライト側ピロボールを外側に付けた場合のもので、アップライト内側にピロボールを付けた場合には 大舵角時にアウト側の舵角が少なめになるようです。ただでさえ曲がらないF104ですから、 アッカーマン設定は少なくして、アウト側の舵角はできる限り増やしたいところです。

そこで、サーボセーバー側のピロボールも前後引っくり返し、サーボロッドをホーンの前から取るほうが 良いのではと考え、現在はそうしています。前後して他の有力選手たちも同じことを考えたらしく、 自分が改良後のマシンをサーキットに持ち込んだ時には、既に同じ取り回しに変更している方が いらっしゃいました。これについては、今回のレース後に行った改良なので、写真を撮り次第、 後日改めてご紹介します。


作例ではミニサーボを使っているので、ロッドとサーボステーの干渉を避けるため、少し持ち上げた形で サーボを接着しています。

なお、サーボの接着には、シューグーやエポキシ系などの接着剤で固めてしまう猛者もいらっしゃいますが、 自分はそこまで気合入ってないので、フツーに耐熱両面テープ止めです。それでも片面のみ接着だった 昔に比べれば、今は両側から挟む格好で、はるかに取り付けはしっかりしているので全然問題ないです。
ミニサーボは浮かさないとピロボール当たっちゃうよ、の図。

なお、ミニサーボは専用のステーを使います。F104 PROの取り説では「不要部品」扱いになっているのがソレです。 タミヤGPでは、不要部品によるF104へのミニサーボ使用について、「キットにない組み方」としながらも一応不問に 付しているのが現状です。でも、フルサイズサーボに準じた装着方法 (タテ積みしてサーボ出力軸を路面と水平な方向から取り出す)でないとNG出されますので注意しましょう。
今回、フロントには前日ギリギリで入手できたBコンパウンドを投入。路面温度が29度前後とROX3にしては かなり高かったため、実際のところ、ほとんどAとの違いは感じられませんでしたが、若干有利だったので Bを使い続けました。リヤはAで通しました。グリップ的には、F103の接着済みタイヤよりもリヤグリップは あった感じです。単にホイールベースが伸びてスピンしにくかっただけかも知れませんが、コーナー出口では クルマを強引に曲げるために積極的に早めのアクセル全開でパワードリフトさせてるのに、全然スピンする 気配はありませんでしたから。
なお、今後はF104で初めてスポンジタイヤを扱う、という方も増えるだろうと思いましたので、 今回、重い腰を上げてスポンジタイヤの解説ページを設けました。 組み立て実演ビデオもありますので、良かったら参考にしてみてください。






バッテリーコードの取り回しを前後逆にするために、ピボットポストを削ったのですが、 コードの逃げだけしか考えていなかった初期バージョンでは、コネクターの取り出しが困難だったので、 結局ここまで削りを拡大しました。マネしたい方は参考にしてください。
アンプは、都合により、F103アニバーサリーに搭載していたものをそのまんま持ってきています。 モーターコードが余っているのが分かります。つまり、このレイアウトならばF104のほうが コード長をF103より合理化できる、ってことです。作例では、アンプを再びF103でも使えるよう、 あえてコードを切り詰めてはいませんけど。
F104で懸念した点の1つが、「バッテリーコードがタルンタルンだと路面に擦っちゃうんじゃないか?」という点 でした。このレイアウトなら心配ありません。アンプ側コネクターがバッテリーコードを「吊る」形になるので。
ただし、コネクターがかさばるので、その点はちょっと工夫しました。バッテリー側は改造できないので、 アンプ側のコネクター樹脂部品の後ろ半分をカットして長さを詰めたのです。コードがフリーに曲げられる部分が 増えて、取り回しがかなりラクになりました。
モーターポッドとピボットポストの間の空間はタイトです。コードの取り回し方によっては、 Tバーやモーターポッドの動きを阻害する可能性があるので注意しなければなりません。 コードが干渉しないようクリアランスを広げるには、モーターポッド側にも少し削りを入れるのが有効ですが、 作例ではまだそこまで手を付けていません。今後の宿題です。







このページは、タミヤRCカー専門サイト「RC_Car_Trend」が提供しています