(posted on July 25, 2009)
タミヤRC製品・即買いカタログ
<モバイル版> <PC版>
powered by Amazon

F104 PRO・RCTチューン(5)





作例の説明を終えたところで、最後にオマケ情報を。

タイヤなんですが、F104に関しては、キット標準のAコンパウンドとoptのBコンパウンドが 現状、あるわけですが、基本的には「フロントのA」というのは、 真夏(路面温度30度以上)でないとマトモに食わないコンパウンドですし、 ゴム分が少なくて摩耗が激しいので、既にBが出ている以上はお勧めしません。 通常は、フロントに関しては路面に関係なく「B」でキマリだと考えていいです。

で、リヤに関しては、カーペットならA、アスファルトならBを選ぶといいと思います。これは7月の 東京でのデータなので、冬場になるとカーペットでもAよりBのほうが良くなる可能性が残っていますが、 リヤ用のAはフロントAとはコンパウンドが違いますので、ある程度寒くなっても食うはずです。
ちなみにAコンパウンドには、タイヤ内側にこのようなマーキングがあります。 これはF104 PROキット同梱品(初期ロット)には付いてませんでしたが、 spパーツ発売に際して始まったようなので、 今後のキット同梱品には付いてくるのではないでしょうか。

AコンパウンドもBコンパウンドも、比較的摩耗しやすいですし(特にAは)、グリップもさほど高く はないので、いわゆる「タイヤセッターによるトレッド面の面取り」は不要です。やりたければやればいいんですけど、 ハイグリップタイヤでありがちな、面取りしてないタイヤによる一時的なグリップバランスの変動 (オーバーないしアンダー)が起こりませんから、タイヤがもったいないだけです。 F104は基本的に曲がらないクルマなので、フロントに面取りしてないBタイヤ投入して「もうひと曲がり」が 得られないかなー、と期待したんですが、焼け石に水。
スポンジタイヤ用のホイールというのは、使い回しが利くので、「消耗品」というイメージではありません。 あんまり沢山買う必要はないんですけど、ゴムタイヤでインナー違いのタイヤをキープしているように、 同じコンパウンドでもいろんなタイヤ径を持っていたいものなので、ある程度のセット数は 欲しいものです。まぁあんまり買い過ぎないように・・・。

なお、F104発売を機に、スポンジタイヤの「作法」を こちらのページに取りまとめました。 組み立ての実演ビデオもありますので良かったら参考にしてみてください。
さて次に、「壊れやすいので予備が欲しいパーツ」を改めてご紹介です。 まずはフロントサスアーム。sp.1381 F104 F部品(税込500円)。
左側が壊れやすいギヤケースは、sp.1379 F104 C部品(税込660円)です。
このC部品、一見するとF103用の車高調整式ギヤボックスと互換なんじゃないの? と感じられますが、 実は全然、別モノです。前提とするホイール&タイヤ径が違うので、ベアリング支持位置が全然違います。
とはいえ、Tバーへの組み付けネジ穴位置レベルではF103用と互換性があるので、例えば フェラーリ312T3やロータス79、この09年夏に再販される見込みのブラバムBT50など、 F103だとホイールベース的にキツい70年代末の第2世代F1シリーズの再販ボディ搭載用としてF104を活用する場合には、 フロントサスアームと併せてギヤボックスもF103用にコンバートしちゃうのはアリだと思います。 F104用ギヤボックスのままでも、車軸を下げればF103用タイヤ/ホイールは 付くんですが、タイヤが減ると車高的にキツくなると思いますんで・・・。
フリクションダンパーとの位置関係の問題があるので、F103用ギヤボックスをF104に載せる場合でも、 このパーツだけはF104用(写真手前)を使ったほうがいいです、たぶん。
リヤウイングは、F103のマクラーレンMP4/13などと同じくポリカ製なので、壊れやすく、 スペアを持っておきたいです。個人的にはベネトンB192〜ロータス107Bで標準だった 軟質ナイロン製に戻して欲しいんですけど、タミヤ的には「寸法精度を出すのがキツい」 という理由で却下なんだそうです。そんなセコいこと言わずに、実利優先して欲しいなぁ〜・・・。 「RCは走ってナンボ」じゃないですかぁ〜・・・。「飾り優先」ってのはナイですよぉ〜・・・。 でも確かに、この3Dウイングを軟質ナイロンで一体成型するのはかなり厳しいんだろうなぁ〜・・・。
フォーミュラチューンに限らず、ライトチューンやGTチューンなど、一連の相模マイクロ系 モーターのコミュテーターって、加工の都合上、ちょっとテーパーがかかってるようなんですよね。 このため、新品のブラシは、決まって片側(エンドベル側)から減っていくことが多いです。

そこで筆者は、あえてブラシのナラシをほとんどせず、この状態から予選をスタートすることが通例です。 理由は、このほうが接触抵抗が少ないからです。新品でブラシの長さがあり、バネテンションはしっかりかかるので、 回転数は伸びませんが、モーターダイノでの検証では、この状態が最も出力的には高くなることが分かっています。 ブラシの加工が禁止されているタミヤGPでも、合法的なチューニングなわけです。 このテをアドバイスして、タミヤ世界戦でも1度ならず2度も予選トップタイム記録に貢献した、実績豊富なノウハウ でもあります。今回の「目玉ネタ」として、このページを読んだアナタだけに伝授します。 「タミグラ限定の技」ですが、ご活用いただければ。
以前、RCワールド「サトシのセッティングアドバイス」の記事だったと思いますが、 サトシ選手が、ダンパーピストンのガタ止めのテクとして、 「ピストンを留めるEリングを曲げて挿入する」というのを紹介していました。 初めて知った時は、目からウロコでした。 それ以来、ダンパーを組む時は必ず、それ以外でもよくこのアイデアを活用させていただいています。

確かに、ボールエンドと並んで、ピストンのガタはダンパーの大敵です。ダンパーは、何よりも「動き始め」が 大事なのに、ダンパーエンドのガタとピストンのガタのせいで、初期反応が台無しになってしまうことが多いです。 ちょっとしたことなんですが、やるとやらないではクルマの挙動にも目に見えない形で響いてきます。
Eリング曲げたの図(準備中)

先述のとおり、さる筋から聞いたところでは、 F104は設計段階ではトランスポンダーのことを配慮してなかったみたいです(苦笑)。 なので、タミグラでAMBポンダー搭載、となって、その位置決めにはかな〜り四苦八苦させられました。 何時間も熟慮の末にとりあえず決定した位置がココ。ちょうどアンプの上ですが、 重量配分を考慮して、できる限りシャシー中心側に寄せて位置決めしています。 ここなら、モーターコードやダンパーと干渉しませんし、レース前後のポンダー着脱も容易です。 ポンダーステーでなく、ボディに穴開け、というのが痛いですが・・・。

ホントは反対側(右側)にしたかったのですが、そこには受信機がありますからね。 まさか受信機アンテナの真上にAMBポンダーを置くなんてバカなことはやりたくないですから・・・。
F104では Cカーと同じ44oの大径ホイールが採用され、タイヤの接着強度はそれなりに良好なハズなんですが、 やはり、めくれるものはめくれてしまいます。タイヤは、ホイールからめくれてしまうと、 リヤならオーバーステア、フロントならアンダーステアの原因としてテキメンに響きます (慣れれば、走っててすぐ分かります)。昔はこの問題を回避するために、エキスパートな人たちは ホイールステッカーを利用していましたが、1999年〜2000年頃のF103LMクラス以来、 タミヤGPでは禁止されましたので、今はこのテは使えません。
そこで考えたのが、ゴム系接着剤によるタイヤ接着面の補強。ホイールとタイヤの継ぎ目の部分に、 接着剤を盛るだけ、なんですが、コレが結構、効きます。走行でハガれたタイヤの補修にも効くので一石2鳥です。 お試しあれ。 使う接着剤は乾いても柔軟性を保つ透明系のほうが吉です。走行後はマメなチェックをお忘れなく。
このたびYouTubeにようやくRCTのアカウントをオープンしました。第一弾として今回のタイヤ接着Tipsをアップしましたので 見てください〜。(左の画像をクリックすれば再生します)
次は、フロントトレッド拡大のお話。 現状、F104ではフロントタイヤのコンパウンドが事実上Bしか選べない(どうせAを使ってもますます曲がらないだけ) という現実があります。そこでまず考えられるのが前後の車高調整(特にリヤ)ですが、次いでOリングの締め込み、 フリクションパッドの調整(バネ厚増強、グリス塗布)、フロントアライメントの見直し、等も取りうるオプションです。

ここでご紹介する「トレッド変更」もそうした対策のひとつ。今回の方法は、昔のTA01〜TA04のoptだった 「スカイラインGT-Rユニバーサルシャフト」に付属の、内径5mmのカラー(TT-01のページで TB用スパーギヤ転用の説明をした時にも紹介したアレ)を追加して、最近出た薄型4mmナイロンロックナットで止める、と いうもの。代替品としてTRF416などのアップライトに仕込む5oスペーサーでもイケますし、5mm径のシムを重ねてもいいのです。
これだけ幅のあるスペーサーを入れると、さすがにホイールベアリングがシャフトのネジ部分まで来てしまいます (写真のベアリングは、「TRFシリーズ」として発売中のテフロンシールベアリング)。なので、 ナイロンロックナットの締め付けには十分注意しましょう。ナットを締め込んで、ホイールの回転が渋くなった所から 1/2回転ほど緩めたくらいがいいと思います。とにかくガタなくスムーズに回るよう、ナットの締め込みを調整するのが ポイントです。ナット締め過ぎでストレートが遅くなったらシャレにならんですからね!
今後も、レースでの知見を積み上げながら記事を追加していきます。 次の更新をお楽しみに! 皆様のご健闘をお祈りしています・・・。






このページは、タミヤRCカー専門サイト「RC_Car_Trend」が提供しています