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さて、TA05の組み立てについては、特にコレといって注意しなければならない点は感じられませんでしたので、
いきなり完成後の写真にブッ飛びます。 あぁ〜、強いて言えば、BBSで議論になった、「ISO(JIS)ネジのタッピング処理」 の問題がありますが、この程度の硬度の素材に律儀に専用工具でタップを立てる必要などない、というのが筆者の判断です。 ハイエンドの41x系やEvo系ならともかく、バスタブのタミヤ車で、一般家庭で絶対使わないような専用工具なんて持ち出してきたら世も末です。 もちろん、タップを切ったほうが ネジ込みの作業自体は容易になりますので、やりたい人はやればいいのですが、余計に面倒になりますから良し悪しです。 |
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ISO/JISネジには「ピッチが浅くて緩みにくい」という利点があります。TA05が全面的にJIS/ISOネジを採用した理由はここにあると思います。
タッピングビスを採用したTA04は、全体的に素材が軟質ナイロン系だったせいもあって、確かにネジが緩みやすかったですからね。 TA05でも、ボディマウントのように柔らかい樹脂はネジが緩みやすいので、こういう場所にはISO/JISネジのほうが適しています。 タッピングビスだと摩擦を稼ぐためにネジ長を伸ばす必要があり、重量面では不利な選択です。 もっとも、ボディマウントはネジが長めに通っていたほうが丈夫、という議論もあるので話はややこしいですが・・・。 要は適材適所、ってことで。 なお、ISO/JISネジ用のネジ穴は、本来ならタッピングビス用より下穴の径を0.1〜0.2mm程度大きくすべきですが、 タミヤの金型設計における下穴設定のポリシーは特に聞いたことはありません。過去の事例を見る限り、同じパーツでもモデルが変わると タッピングビスを指示したりISO/JISネジを指示したりと、その時の考え方次第でブレてることを考えると、 要は「パーツが割れずにネジが入ればいい」という程度の認識なのではと理解しています。 ひるがえってTA05のように、「一度折れたらオシマイ」のガラス繊維フィラーが入った樹脂に細かいネジ山を立てると、 ネジ山部分の樹脂が粉々に崩れてすぐナメてしまう恐れがあります。また、摩擦が大きい素材なので、ネジが緩む心配も少ないです。 こういう箇所にはタッピングビスで大きいネジ山をザクっと切ってやったほうが長持ちするように筆者は感じます。 もともとタップを切る際に樹脂の変形があるので、0.1mmや0.2mmの穴径の差はマスクされます。 |
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筆者が以前から説いているように、
樹脂パーツのタッピングというのは、本質的には「使い捨て=1度緩めたら終わり」というものです。一般的な工業製品では、
頻繁にネジを緩めたり締めたりする箇所をタッピング処理したりはしません。ちゃんとナットで受けるものです。 TA05で全面的に採用されているガラス繊維フィラー入りナイロン樹脂は、素材強度とともに摩擦力も上がっていますから、 ネジの緩みについて神経質になる必要性は薄れています。ネジを緩める頻度やタップを切る相手の材質などをよく吟味して、個別に判断して必要に応じてISO/JISネジとタッピングビスを 使い分けるといいと思います。タッピングビスのほうが緩みやすい反面、ネジ山が大きくてナメにくいので、 緩みが気にならなくて頻繁にメンテナンスする場所なら、タッピングビスに換えてしまった方がいいかも。 |
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アッパーデッキがないので、横からの絵はTT-01並みのロープロファイル。 車高は、キット標準のバネとダンパー(CVAスーパーミニ)で組んでしまうと、フロント側が上がってしまい、メいっぱい下げようとしても、 キット標準ラジアルとの組み合わせでは7mm程度が限度です。でもパーキングロットならこれくらいで丁度いいと思います。サーキットなら MナローAやBに交換すれば、タイヤ径の関係で車高を6mm程度に落とせます。もっと落としたければ、ショートタイプのバネを使いましょう。 でも3mm以下の車高はタイヤグリップを失いやすくなるので逆効果です。 |
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アライメント設定はまだ暫定的です。キャンバーは前後とも0.5〜1.0度の範囲で設定しています。フロントのトー角、スキッド角はともに 基本的にはゼロです。サスブロックはキットのまま。リヤは、415用のアルミサスブロックで スキッド角を若干付けています。リヤトーイン設定はスタビ設定との絡みもあるので後で詳しくご説明します。 まだまだ走り込みが足りませんが、これまで走ったところでは、ROX3のような狭い仮設コースではトーイン2度くらいにして リヤスタビを入れたほうが良さそうですが、 高速コースではスタビは要らず、トーインをキャンセルして0度にしても大きな問題ないかな? という感じです。 | |
基本性能が高く、「ノーマル然」で速く走れるシャシーですので、「作例」として、できる限りoptは組み込まない方針です。 現在組み込んでいるoptは、ステアリングポストの850ベアリング×4、前後のユニバーサルシャフト、アルミサスブロック (リヤのみ、415用各種)、04モジュールギヤ(純正105Tは未発売なので415用の102Tで代用)、アルミモーターヒ−トシンク(TT-01用)、そんなところです。 それから、「気分」で六角ホイールハブをアルミ製に、フロントのアップライトを「ジャンク市」で買ったままデッドストックになってたカーボン樹脂製に、 リヤのアップライトをTA04のノーマル(トーイン1度)に交換していますが、本質的な変更ではありません。本来ならリヤのアップライトはカーボン樹脂製に強化したいところです。実際問題として ノーマルのナイロン樹脂はピロボール部分がモゲるという破損をしやすいので。 | |
こんな状況ですから、デフジョイントもベルトもターンバックルも一切キット標準のままです。コレで十分です。
ビス類も80%程度はキットの鉄ビスのままです。受信機とアンプは05年5月のタミヤGPでTRF415に積んでいたものから拝借。
落ち着いたらKO・VFS-2あたりを積んだらちょうどいいかな〜、と思っていますがとりあえず走行させるのが最優先、ということで
暫定的なゴチャついたメカ積みでお茶を濁しています。ご勘弁! さて、BBSのほうで「TA05重い!」という話がありましたし、サーキットでも「1600g超えちゃった」といった人もいらしたので 「どんなもんかな〜」と思っていたのですが、とは言ってもアッパーデッキもないし、素材へのガラス繊維の混入以外には 重くなる要因が見当たりません。ただ、実測してみないと断言できないので、早速重量を測ってみました。ご覧の通り、ボディレスで 3600HV、GTチューンモーターで1430gです。ということは・・・。 |
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ちなみに360モデナ軽量ボディを装着すると1534g。 キット同梱のF430(ウイングなし)だと、1531gです。ウイング付けてもたぶん1536〜8gくらいでしょう。 後でも触れますが、作例ではバッテリーはグラステープ止めに変更しバッテリーホルダーの重量(15g程度)を 節約しています。バカにできない重さです。また、前後ダンパーポストやダンパーもあえてキットの樹脂製のままです。ヘタにoptにすると 重くなりますし機能的に不都合ないので。上位モデルとしてTRF415がある現在、TA05でカツカツ走るのはタミヤGPでもオープンレースでも シチュエーション的にちょっと考えにくいので、optのカーボンダンパーステーは「ファッション的要素」が濃いアイテムです。ダンパーはTRFにすれば キメ細かい車高調整ができるので、それなりに意味はありますけどね。 |
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F430は予想通り完成状態で105〜110g程度と、 360モデナ軽量ボディといい勝負ですから、コレは「買い」の1枚ですね。「限定」ではなくspパーツで出てくれるので助かりますね。 また、チタンビスであと15g程度は軽くなり、サーボ(今回は重いフルサイズをあえて搭載)で 10〜20g(フタバS9550ないし9650を使用)の軽量化余地がありますから、ちょっと頑張れば1500gギリギリに仕上げることも十分可能です。 しかし、そこに払う代償を考えると、30gくらい重くっても差し当たり気にしないほうがいいかもですね。さすがに1550g超えると痛いですけどね。 ボディの選択で30〜50gくらい重量が変わってきますから、まずはそこから手を付けるのが妥当だと思います。しかし、もしも F430ボディで車重1600gっていうような方がいらしたら、それは余程、特殊なケースですのでよ〜く検討してください。 余計なopt付けて重くなってたりしませんかぁ〜?? | |
この写真撮影の際には前後の重量配分まで計測しなかったので、後日計測し直したのがこの2枚の写真です。
意外にも、前後の重量バランスはほぼ50:50に仕上がっています。ただし、左右に切り分けて見ると、左半分は前重心、右半分は後重心で
あくまでも「全体として」重量バランスがほぼ50:50になっている、というだけの話ですのでTRF415とはちょっと質的に違いがあります。 シャシーの外見上は、そんな理想的な重量配分には到底見えないんですが、考えてみると、あぁそうか、組み込んだ前後のユニバーサルシャフトの 材質が違います。フロントはタミヤGPに適合するため全てスチール製ですが、リヤはタミヤGPでも認められているので アルミ製スイングシャフト+チタンアクスルです。これが前後のユニバーサルシャフト(2個1組)で10g程度の重量差となっています。 わずかな値ですが、重心から遠い場所にあるので、重量配分にはモロに効くわけです。 |
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また、作例ではアンプをサーボの直後に置き、モーターの後ろはトランスポンダーのための開きスペースにしていますので、その分、重量は
若干前寄りになっています。もっとも、レース状態では後ろにアンプを置けば前にトラポンを置くわけですからどっちみち同じことなんですけどね。
TA05に搭載が適当なアンプの重量が15〜20g、タミヤGPで使用するAMBトランスポンダが15g程度ですからね。 なお、この件については、BBSのほうでもこちら でコメントしています。数値がごくわずか異なるのは、写真撮影時とBBSのコメント時に2回別々に計測を行ったためですが、趣旨は変わりません。 |
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ちなみに、静止時の左右の重量配分はこんなことになっています。 ただ、重要なのは横Gに代表される「動的なバランス」なので 静止重量だけで評価するのは片手落ちです。軽くても重心から遠いところに置いたバラストは大きな慣性モーメントを生み出します。 タミヤでもその点に着目して、モーターを意図的に張り出したレイアウトにしているわけです。 | |
フロント回り。バンパー、ボディマウントがTB-02からの流用パーツなので、一見、非常に似たイメージです。 | |
ギヤボックス最前部の溝はスタビガイドです。フロントのoptスタビは、414WCR用スタビと同形状の「長さ違い」版で、 筆者の知る限りでは過去にこの形状はなかったので、TA05用のオリジナルのはずです。ちなみにリヤ用optスタビは Evo4用と共通のようです。 | |
キット標準のバネは前後共通で、バネレート的にはop.440「オンロードハードスプリング」のハード(青)と同程度 のようです。従来より一段と硬いセッティングになりました。TA01/02→03→04→05と新シャシーが出るたびに どんどんバネが硬くなってきています。理由のひとつには同梱タイヤのグリップが上がっているせいもあるのでしょう。 Mナローラジアルは従来のナローラジアルよりはるかにコンパウンドが柔らかいですからね。このため、 春〜秋はこのバネで特に問題なく走るとは思いますが、冬場はちょっと注意が必要です。もっと柔らかいバネが要るでしょう。 ところでこの作例写真ではフロントにキット標準ではなく、車高を落とすためにop.633の白ショート(エクストラハード)を入れています。 車高は、一般的な水準である5mm程度に設定しています。アウタースペーサーは4mm+1mm=5mmです。 | |
バネについては、ダンパーピボットの位置関係で、
これでもリヤよりフロントのほうが柔らかいです。リヤと同じくらいにするにはop.灰ショート(スーパーハード)くらいになりますが、
初期反応が過敏になり、曲がり過ぎてしまうので、そこまでは要らないでしょう。 フロント回り全景。 足回りはTA04(レーシングCハブ)そのものですが、アッパーアームはTR414M並みに延長され、TA04よりもベルテッドタイヤに適した アライメントに改善しています。Tipsのページでも触れているとおり、アップライトのピロボール穴位置はキットの通りではなく、 舵角増加のために内側に変更済みです。その他はキット指定どおりの組み方です。 |
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デフプーリーはお約束の「染色」でコーディネート
(ホーネットの紹介ページ参照)。コレだけでグッと見た目が引き締まります。別に、TA04用プーリー付けたわけじゃありませんよ〜(笑)。
TA04用プーリーとは歯数が違いますので流用は基本的にできないと考えたほうがいいです。無理やり付ければ付くかも知れませんが、
ベルトのピッチも若干違うはずですしね。良い結果にはならないでしょう。 アンテナは、とりあえず走らせるための間に合わせで、TL-01用のアンテナホルダーをバルクヘッドの開いているビス穴に組み付け、 渡してあります。このあたりは受信機によっても取り回しが変わりますので、あくまで「今回限り」です。もうちょっと手間をかければ もっとスマートに配線できるんですが・・・。 |
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なお、今回使用しているのは、最近、RCカー用部品の分野にも参入したエンルート さんから出ている1600円ポッキリ!のFM受信機です。40MHzがカー用にも使えます。 本来はパークフライ用なので感度重視でアンテナは長くなっています。半分に切っても走行は可能ですが、やってみるとニュートラル時の サーボのガチャつきがかなり増えるのでお薦めはしません。レスポンスなど、その他の性能は特に問題ありません。有名な「M8の隣接妨害」 は他の受信機より多めに出ちゃいますけど・・・筆者の送信機はKOですが、隣接妨害が気になるなら本人がM8/M11で使えば? という「奥の手」もありますので念のため。ともあれ1600円というのは衝撃のプライスです。 他社もせめて実売3000円くらいまでには値下げして欲しいですよね。機能的に大して変わらないのに定価8000円とか1万円というのはアンマリです。 | |
サーボはKOの6V駆動ICSサーボの最新版、PDS-2343FET
(某ショップで売り場閉鎖のため14000円→4000円だったのをめでたくゲットしたため採用<笑>)ですが、コレ
は結果としてTA05のキット素組みには具合がよろしくありません。理由はTipsのページの(7)を見てください。 このへんの写真は細部のディテールなのであんまりコメントすることはありません。 |
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そう言えば、キット標準のボールエンド部品は軟質ナイロン樹脂製なのでクラッシュには弱いです。optのローフリクションタイプ(グレー)も 素材強度は同様です(筆者は「見た目」重視でブラックのノーマルを選択しています)。このため、ターンバックルはできる限り 深くネジ込んでおいたほうがいいのですが、調整の都合上、必ずしも深くネジ込めるとは限りませんので、そういった場合にはoptの ターンバックルで適当な長さの物に交換するといいでしょう。要はクラッシュしなきゃいいんですが・・・。 クラッシュするとアライメントが全部狂ってしまいますから、基本的にTA05のような足回りをフルアジャストできるシャシーで クラッシュは厳禁です。人が乗っていなくても、クラッシュの痛みを感じながら、愛情を持って走らせましょう。 実車でクラッシュしまくる人なんていないでしょう? | |
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